プレゼンを極めるスピーチの基本と実践テクニック|競合コンペ勝利の方程式 Pt.3

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その場の空気を読んでオーディエンスを湧かせる即興性あるプレゼンテーションとは?
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プレゼンテーションは、環境や状況に応じて言語情報だけでなく、非言語の聴覚情報、視覚情報も受け手の印象や感情に影響を及ぼします。

聞き手に対する気遣いが信頼感を生みプレゼンを成功へ導く鍵ともなります。その基本要素は「構成」、「伝達力(デリバリースキル)」、そして「演出手法」です。今回は初心者でも実践できるプレゼンの基本と実践テクニックを紹介します。

目次

プレゼンテーションの緊張感を原動力へ

自分をプロデュースする感覚

米国留学の時、大学のクラスでも授業中に研究内容を一人ずつプレゼン(スピーチ)することがありました。スピーチが上手い現地の学生に共通する特徴は、リラックスした雰囲気で堂々とした姿勢とさりげない身振りで聴衆を惹きつける舞台役者のような立ち振る舞いでした。

さすが学校の授業で人前で発言する習慣が一般的なお国柄を感じさせられました。それに対して、聴衆を惹きつける余裕も無く喋ることで精一杯であった当時の自分の姿が鮮明に思い返されます。

他人を演じて意識を分離させる

一方で緊張感は、なんとも厄介な心理現象。人前で喋ることを憂鬱に感じるかと思います。ここで、プレゼンを舞台役者に喩えてみます。意識を台詞をしゃべることから芝居の全体構成や観客の反応に向かせることで、自己の内面で膨張する緊張を分散させます。それはある意味、舞台監督として自分のプレゼンを俯瞰しプロデュースするような客観的な感覚です。

最初は全体へ眼を向ける余裕などは無いかもしれませんが、俯瞰した視点で自分を客観視してみることで自分に向かう緊張を冷静に分離させます。

そのためには、理想のプレゼンのスタイルを妄想しながら緊張感を高揚感へ変換させるように演技をしていると思い込ませます。わたし自身も当初はあがり症でしたが、この自分を俯瞰し客観視する妄想で自己分離をすることで緊張を緩和させて人前でも話が少しずつ出来るように変化しました。

場数はプレゼンの慣れに必要になりますが、理想のプレゼンテーターを見つけたりそのスタイルを真似るなどの客観的なイメージを持つことで人前で「プレゼンテーションを演じる」ことに自分を慣らして緊張を分散させていく。

ここからは、分かりやすい情報伝達としてのプレゼンテーションを実施するための基本要素を説明していきます。

伝わるプレゼンの基本3要素

プレゼンを情報の伝達理論の観点から鑑みると、情報の価値は受け手側により変わります。つまり、「情報の受け手がキング」と考えます。情報の発信者は、適切に理解を深めてもらう工夫が必要であり、分かりやすい伝え方(=伝達力)を提供する義務が生じます。「伝わらない」のは、伝え方に問題があると考えるべきです。

プレゼンテーション(Presentation)の語源は、贈り物を渡す贈呈(Present)に由来すると言われます。ビジネスにおけるプレゼンは、聞き手に対して自分たちのアイデアにまずは興味を持って貰い、理解し納得した上で何かしらの行動を喚起する狙いがあります。プリセールスの場合では、商談成立や受注にあたります。

言葉を換えれば、受け手に対して価値ある情報や企画・提案を納得して受け取って貰う伝え方(伝達手段)です。

伝わるためのプレゼンにおける主な構成要素は、「構成力(シナリオ設計)」、「伝達力(デリバリースキル)」、そして「演出力(プレゼンス醸成)」の3要素と考えます。これらを順に解説していきます。

プレゼンの3要素のイラスト:「構成力」、「伝達力」、「演出力」は、受け手に理解し納得した上で行動を喚起する狙い。
プレゼンに重要な3要素のイラスト例

1.プレゼンテーションの構成

1-1.基本のストーリラインとなるとシナリオ設計の論理ピラミッド構造

プレゼンの流れである構成の組み立てのコツは、受け手の興味関心を惹きつける内容から理由などの詳細に移行する出だしを考えます。何故ならビジネスのプレゼンにおける聞き手は、必ずしも映画のオーディエンスのように最初から興味を持って臨んでいるとは限らないからです。回りくどいイントロなどは、聞き手の集中力を直ぐに枯れ果てさせてしまうと心がけます。

前回の「提案書の書き方と実践テクニックでも紹介したように、具体的には提案背景である課題の認識合わせを行い方向を合わせ、そこから提案内容をコンセプト化した覚えやすいキーワードで受け手の記憶にすり込ませるコツもあります。勿論、プレゼンの定石である結論から開始する構成もありますが、前提条件の認識がずれている場合もあるので、ビジネスのプレゼンの場合は課題の認識合わせを最初に説明する構成がポイントです。

そして、提案のコンセプトを支える理由や根拠となる事実(事例など)で理論構成の基本骨子を固めます。この思考の展開を論理ピラミッドとも言います。

論理ピラミッドのイラスト:提案(結論)から詳細(理由→根拠)に移行する展開を表す提案内容の構成における論理ピラミッドの説明イラスト。
提案内容の構成における論理ピラミッドの図例

1-2.記憶に残すシナリオ設計と時間配分のコツ

この基本骨子であるストーリーラインを設定したら、次にプレゼンの詳細なシナリオ設計を考えていきます。ここで言うシナリオとは、メッセージでストーリーラインを肉付けした物語の構成と定義します。各シートの見出しやポイントとなるキーワードだけでなく、この後に説明する伝達手段や演出方法、また、各要素の時間配分までを含めます。

慣れた方で基本骨子だけでストーリ立てをして話しをする方も居ますが、プレゼンとは時間の制約があり受け手が記憶出来る情報量も限られます。人の記憶に刷り込むプレゼンにするためにも、初心者は全体の論理的ストーリー展開と時間を緻密に計算したシナリオ設計を試みましょう。

シナリオ設計ができたら、各ページ(スライド)毎の説明の優先順位を意識しておおよその時間配分を考えていきます。どこが今回のキーメッセージとなるスライドかを確認します。そこを起点にクリッカーの小道具などの非言語の演出方法やアイデアもイメージしていきます。

ポイントは、ハリウッド映画でシナリオ構成の定番とされる開始5分間で観客を引き込む導入シーンのつかみです。ここで意識する基本構成の流れは、最初のつかみ、中だるみし易い中盤、そして最後の振り返りの基本の3幕構成でオーディエンスを飽きさせずにわかりやすいストーリーラインを意識します。

カンファレンスや勉強会などのプレゼンであれば、時事ネタや数字を用意て観客に問いかけて意識を惹きつける開始のつかみネタがよく使われます。ただ前述したようにビジネスのコンペの場合など、各社のプレゼン時間が限られ続けてプレゼンが行われる場合は伝えたい結論から開始することで多忙なクラインとの集中力を維持させ記憶を維持させるコツになります。

また自分の目に見えるところに腕時計などを置くことも時間管理のコツです。他の人にタイムキーパー(TK)を依頼するやり方は広めの会場でカンペ出しを行いますが、発表に集中し過ぎてTKの合図が目に入らない可能性もあるので手元で時間が分かるる配慮も施します。

スマホでプレゼン用タイマーなどのアプリもあるので、無音のバイブレーション機能を利用し自分で時間管理がし易くなったのでお奨めです。

プレゼンで一番に印象を損なう要因として時間をオーバーしてしまう状況です。段取りの悪さを露出することは信頼を損なうため避けましょう。

1-3. 共感と刷り込み効果を狙う

一般的にビジネスのプレゼンテーションや勉強会などの時間は、長くて60分ほどです。質疑応答の時間を引くと実質40分〜50分程度です。人の集中力の目安は約15分間と一般的に言われますが、経験からは、最初の数分で意識を引けつけることに成功すると提案の最後まで聞き手側の多くの気持ちを惹き付けておく事も可能です。

ビジネスにおけるコンペの場合、プレゼンの順番においても他社よりインパクトを最初に打ち出して印象を残す為に1番最初にプレゼンを出来るようクライアント側に調整を試みました。その理由として他社が一般的に提案しそうなアイデアを特別なものでは無い印象を先に与えるような論調で理論展開を施して専門性や経験ある印象を刷り込み他社を追い込む仕掛けを仕込むためです。

参加企業が多いいコンペの場合、このテクニックはじわりと効いてきます。過去にこのテクニックを利用し12社コンペで受注することもできました。コツは、あくまで一般論のアイデアより自社の方が優位性があることをさり気なくアピールすることです。

このような他社のアイデアを想定し釘を刺せるようなカンター施策が思いつかない場合も、中だるみしがちな中盤を除く最初か終盤に印象を残せる斬新な情報を検討します。

プレゼンの開始で共感や刷り込み効果を狙うシナリオ設計のコツは、提案を記憶に残す工夫です。映画で言う練り込まれた脚本構成と同様です。

2.伝達力(デリバリースキル)の基本要素と実践ポイント

伝え方に影響を及ぼす「言語表現」と「非言語表現」

情報を適切に理解を促し相手に届ける伝え方を、デリバリースキル(delivery skills/speech delivery skills)とも言います。これは口頭表現でもある言語表現だけでなく、非言語である聴覚情報などの話す速さや声のトーンと視覚情報である目配せやボディランゲージなどで構成されます。まずは言語表現と非言語の2でこの伝達能力を考えていきます。

分かりやすい伝え方を構成する伝達力=デリバリースキル要素のイラスト例:「言語表現」と「非言語」の構成から成る。
プレゼンの分かりやすい伝え方で言語や非言語の表現で注意すべき点

2-1.言語表現の留意点

センテンスの長さ

話しを聴いていて言いたい事が伝わりづらい人に共通する特徴は、文章と同様に一つのセンテンスが長い傾向があります。仮に途中で要点を見失いない話しが迷走仕掛けた場合では、「つまり言いたい事は、…」など随時、まとめ直すよう意識します。基本は、センテンスは短く端的に話すことです。

強調と要約

センテンスの長さだけでなく、トピックスごとに要約も交えることで聞き手に情報整理と再確認の機会を提供し理解を深める助けにします。また、「ここで一番大切なのは、…」、「本日の覚えて頂きたいポイントは、…」など自分の伝えたいことを強調を促す接頭語を交えることで、発言に蛍光ペンでハイライトを入れるように聞き手のこころに深い印象を刻み込むコツとなります。また、プレゼンの最後にも本日のまとめを入れる気遣いで聴衆の記憶の整理を補足する工夫を実施します。

禁止表現:音引きの間投詞

スピーチ慣れしてないひとが言いがちな「えーと」、「そのー」などの間を繋ぐ間投詞は稚拙で頼りない印象は、特に不意の質問をされた時にとっさに口をついてしまいがちです。その様な場合のコツとして機転を利かせて、「それは良い質問です…」、「なるほど…」など一旦、手短かに返答して気持ちを整えてから状況を乗り切るなどの工夫を施します。

(無理に言葉で状況を埋めようとせず、敢えて無言でうなずくなど、間を持たせ聴衆を惹きつける上級テクニックなどもあります。)

音引きした間投詞などの表現はノイズとなり集中や理解を妨げるだけでなく、風格を失うような印象を与えかねるためビジネスシーンではNGと意識します。

2-2. 非言語(聴覚や視覚情報)の留意点とポイント

声量や滑舌を補うコツ

声が小さくメリハリや抑揚も無く、ぼそぼそと話す姿は受け手は自信を感じさせず話しにも集中しずらい原因です。

また滑舌に自信が無い人は、敢えて話す速度をゆったり気味に意識し声量をためて低めのトーンで話すことで聴き取り易さを補い、自信と信頼もアピールできるようになります。

印象を左右する話す速度

人前であがってしまったり時間を気にしすぎて、つい早口でしゃべる人もいます。聞き手の理解や集中力が妨げられるだけでなく落ち着きのない印象を生むため注意が必要です。

基本は普段の話す速度より気持ちゆったりと話すように意識します。それにより気持ちにも余裕が生まれてきます。そうなれば、聴衆が話しに付いてきているかを意識してアイコンタクトを向けることも出来ます。

間や抑揚でリズムを生む

単調な話し方は、オーディエンスに眠気を誘引したり集中力が維持しにくい状態になり注意が必要です。スピーチ慣れした人の多くは、間を持たせたり抑揚などで緩急を設けて聴衆の意識を惹きつけるコツを身につけています。

話す姿勢と意識

話す姿勢は、受け手の印象に大きく影響を与える重要な視覚情報です。人前で話すことに慣れてないと、原稿を見るために下を向いたまま話しを進める状況はよくあります。プレゼンは、朗読会でも法事の念仏でもありません。

また披露宴のスピーチのように、用意したプレゼンのスライド資料を全て読み上げる必要もありません。なぜならビジネスにおいてはプレゼン資料を別途、配布を前提にしていることが一般的だからです。(カンファレンスでは、配布資料が無い場合もあります。)

また、プレゼンは参加してくれた聴衆のための時間。いつでもオーディエンスを意識して話をするためには、提案のストーリーライン(骨子や構成)やポイントは最低限、事前に頭に入れてスピーチに臨みます。そうすることで、必要に応じて説明の該当箇所のみ原稿に目を向けて、それ以外は聴衆に対峙して話す姿勢が出来るようになります。

ジェスチャー活用のコツとポイント

日本人は欧米人に比べて身体を利用したジェスチャーを会話中でもあまり使わない傾向がありますが、プレゼンにおいては聴衆の意識を惹きつけるために実行したいテクニックです。

因みに欧米のスピーチの基本姿勢では、自信を表す行為の一環として片手をズボンのポケットに入れたり椅子に座っている時は足を組むジェスチャー効果で自信を表す意味合いもあります。これらは、日本の作法や慣習にそぐわない部分もあります。ここでは、オーディエンスの注意を惹きつけるためのジェスチャーをいくつか紹介します。

わたしもスピーチを行う場合、プロジェクターを利用して立ち姿でプレゼンを行うように心がけてます。部屋の広さにもよりますが、投影したスライドを電子ポインターなどを利用して示すだけでも自然と身体を動かすため、視覚情報で聴衆の意識を惹きつける効果が期待できます。

特にランチ後などのプレゼンでは、胃が満たされたオーディエンスは睡魔との戦いになります。聴覚だけでなく視覚も有効活用してオーディエンスの視線や意識を集めるつもりで臨みます。

具体的なジェスチャーのコツとしては、前述の抑揚や強調を行う時にさり気なく手や指先を動かして視覚からもリズムを奏でるような工夫を施します。重要なポイントを強調する場合は、軽く手を握ったり指で注意喚起をしたりします。あくまでリラックスして自然な動作を意識します。

注意すべき点としては、会場の広さに合わせてジェスチャーの身振りを調整します。広い会場ではスクリーン中央で後ろの人でも確認できるようにやや大きめな動作や、個室の場合は顔の表情やうなずきなどの繊細な動作を意識し、オーディエンスとの距離に合わせ過剰にならないレベルでジェスチャーの調整を行うことがコツです。

気遣いを示すアイコンタクト

非言語の視覚情報の中でも重要と考えられるアイコンタクトの活用は、前述の話す姿勢にも影響し受け手側の印象も左右します。繰り返しになりますがプレゼンは、聴衆の貴重な時間を借りて価値ある情報を提供する場です。

可能な限りオーディエンスの方に視線を向けた対話の姿勢を意識し、その場の空気や反応を読みとることも重要です。またビジネスのプレゼンやコンペの場合、室内における重要な人物の座席となる上座を意識しつつ、他の参加者へも均等に視線を向けるようにします。

外資企業の会議室の上座は日本企業の部屋の位置関係と異なり、スクリーンやプレゼン中央の正面の一番奥になります。

また眼だけを動かすのでなく自分の顔を相手に向けて視線を送ります。眼だけを動かしたりするのは逆に落ち着きが無い印象にも捉えられかねないので注意が必要です。

また資料を先に配ると参加者は発表者ではなく資料ばかりに目を向けがちです。それでもアイコンタクトは続けます。その理由は、前述したように参加者の様子を観ながらプレゼンに対する反応やその場の雰囲気を読み取るためです。

話しながらオーディエンスの反応に合わせてプレゼンの構成を調整や興味を惹きつける即興性などの上級テクニックを身につけるためにも、聴衆へアイコンタクトを向けることはビギナーの内から意識しておくべきテクニックです。

3.演出力(信頼と影響を示すプレゼンス)のポイント

プレゼン3要素の最後は、影響力などのプレゼンス(=存在感)を醸成する演出力のコツを紹介します。ビジネスのプレゼンで聞き手側は、提案内容だけでなく信頼できる経験豊かなパートと成り得るかにも期待を寄せています。その期待に添う印象を醸し出す演出力は、ビジネスでは必須な能力と言えます。

感情(印象)に影響を与える要素

コミュニケーションで受け手の感情に矛盾を感じたときに重要視する要素を実験した心理学の”メラビアンの法則“がコミュニケーション技術の注意点の例として頻繁に取り上げられています。

これは伝達手段における前述した、視覚情報(Visual)聴覚情報(Vocal)、そして言語情報(Verbal)の3要素において聞き手が違和感や矛盾を感じた場合において最終的に重視する要素の順位が、1位「視覚情報:55%」、 2位「聴覚情報:38%」、3位「言語情報:7%」という実験結果があります。

この結果は本来、見た目が全てという第一印象の重要性を立証するということではありません。あくまでメッセージの受け手側が矛盾を感じた場合、最終的な判断材料とする要素を示した実験結果です。

会話の中身よりも”見た目や第一印象が全て”という誤った解釈でないことに留意しつつ、プレゼンでは資料作成だけに気を取られずにこの3要素にも矛盾が生じないように準備を進めます。

伝えるメッセージ(情報)だけでなく、視覚情報や聴覚情報の非言語情報の全体に整合性を持たせる気遣いや演出が重要。

メラビアンの法則 出典:wikipedia

印象を左右する演出ポイント

服装や身だしなみ

ビジネスシーンにおいては相手企業の業種や企業文化にもよりますが、服装のスタイルは一昔前では男性の場合はバンカーストライプ(金融系で好まれたスタイル)と言われた濃紺のネイビーストライプのスーツとパワータイと言われる赤系のネクタイを組み合わせる服装がコンサルティング業界のプレゼン時で好まれて着用されていた時もありました。

バンカーストライプ(金融系)と言われた濃紺のネイビーストライプのそしてパワータイと言われる赤系のネクタイを組み合わせた服装

昨今ではビジネスにおける服装の自由度が増しているので基本は清潔感を意識し、特にシャツやスーツの皺や靴の汚れなどの細部に注意を払います。

当然、髪の寝癖や肩のふけは御法度です。たまに見かけるのはシャツ襟の黄ばみシミや、夏場などはプレゼン最中に汗染みなどが起こる場合を想定してインナーや上着を着用して汗シミを目立たないような配慮を施しす。

またプレゼンを聴く側は、意外と発表者の細かい部分も見ています。例えば指先などは、ジェスチャー中の動作で自然に視界にも入ります。男性も特に、爪や鼻毛など身だしなみの確認は事前に行いましょう。全ては相手に信頼や信用の矛盾を想起させないエチケットであり気遣いです。

距離を埋めるしぐさや表情

相手が話す時は当然、相手の眼を捉えつつ、うなずいて共感を示したり相手との距離を縮める工夫は直ぐに使えるコミュニケーションの基本テクニックです。

もしも批判的な意見を言われても一旦は、相手の話に傾聴する姿勢でうなずいて相手を受け入れてみます。相手との心の間合いを落ち着いて保つことも重要な心構えです。

また適切なタイミングで表情を緩める瞬間をみせれることで、ギャプ効果により相手との距離を近づけるコツにも成ります。堅い雰囲気の中にも人間味を感じさせてひとの懐に入り込む高度なテクニックです。

勿論、不必要な微笑みは誤解を招き逆効果ですが、信頼関係を築く上で威厳をアピールするだけがプレゼンの全てでは無い旨も意識しておきます。

プレゼンの小道具

プレゼン慣れした印象を持たせる小道具に、一般に利用されているクリッカーというPC上のスライドソフト(power pointなど)を手元で操作できる無線リモコンがあります。小さな個室などであれば、ワイヤレスのPCマウスでも代用ができます。

昨今ではデジタル色を前面に出した印象を演出するために、ノートPCでなくスマフォだけでスライドを管理するプレゼンスタイルでデジタル色を全面に出して先端的な印象を出す演出もあります。

またその逆張りとしてスライド操作はクリッカーなどデジタル色の強い道具を使いながら、万年筆などでメモを取りながら話しを進めて、特に年配の役員の方々に信頼感を醸成する演出のコツもあります。

ポイントは、状況や参加者の雰囲気や属性に合わせた演出や道具をいくつか準備できる様に準備しておきます。プレゼンの準備とは、このような小道具までを含めて検討します。

それはある意味、その場の空気を読んでオーディエンスを湧かせる即興性あるDJのプレーに喩えられます。

全ての演出はどの様なメッセージをどんな様な人たちに伝えるのか、そしてプレゼン環境に合わせて「演出方法」を適切に整えます。

プレゼン準備とトラブル対策

資料やスライドの第三者による文字校正

資料が整いプレゼン当日までの準備として、ドライ・ランと言われる実際の流れを最初から最後まで通して確認する方法があります。目的は、構成内容の確認と資料やスライドの文字校正です。

やり方はいろいろとありますが、実際の時間配分で通しでプレゼンを再現するものから構成内容のスライドで抜け漏れや矛盾など構成内容を中心に確認していく方法もあります。

スライドの校正の原則は、第三者に聴衆の視点で他の人に確認して貰い、伝えたい内容が理解されるかを中心に確認して貰います。

競合プレゼンなどの場合では、時間が押し迫った中で資料作成の準備に追われる事もしばしあります。資料完成がプレゼン当日の明け方など、ごく普通な時もありました。

そのような場合でも、スライド資料の文字校正である誤字脱字のチェックは作成した人以外の第三者に必ず依頼しましょう。文字校正の原則として、作成者などの本人は何度も資料に目を通しているため誤字に気づきつらい可能性が高いからです。

心理学で選択的注意があり、意識している対象以外は脳が認知しずらく見逃す現象が起こる場合があります。

シナリオラインと構成のポイントを暗記する

更に前述したストーリーラインの骨子やその日に伝えたいポイントを、会場への移動中などで繰り返し頭の中で暗唱します。

話す構成の流れと伝えたいポイントさえ覚えていれば、仮にプレゼンの時間が足りなくなって来た場合、ポイントだけでも最後に伝えることでプレゼン全体の体裁を保つ補足の柔軟な対応もできるからです。

プレゼン当日に持参すべき持ち物リストの確認

またプレゼン当日は時間に余裕を持って会場に入り、AV機器と繋げるPC類の設定を行います。よくあるトラブルとして、電源コードが電源口に届かない、またモニターやプロジェクターの配線接続の型式が持ち込むノートPCと異なる場合があるため事前に設備環境の確認をしておきます。

また実際にあったトラブルでは、使用する予定のノートPCがプレゼン時に動かないトラブルもありました。同行する他のメンバーにも同じデータを渡しておいたり予備ノートPCも準備しておきます。

ペーパレスがビジネスシーンで一般化しスライド資料はデータ納品する場合が多くなりましたが、スライドの印刷物は自分のメモ用兼台本として複数の部数を持参することもお奨めです。

あらゆる状況を想定する細やかさも、プレゼンに必須な要素です。

予備の持ち物リスト
電源の延長コード1m程の予備電源の延長コード
予備のPCとプレゼン資料のデータプレゼンデータを他のPCなどに入れて会場に準備する
スライドの印刷自分の台本用など
モニター用の映像出力アダプター事前に調べて複数の映像出力方法がある場合は可能な限り自身でも準備する
プレゼン時に用意しておくと安心な予備の持ち物リスト

プレゼンテーションの実践ポイント

プレゼン時のセルフイメージの確立

スマフォで録画が容易な環境と成り、自分のプレゼン予行の動画で自撮りで確認することも今では手軽に出来きます。

また人前で話すことに緊張してしまう対処としては、前述した何度もプレゼン資料に目を通してアジェンダとなる流れは最低限、暗記できるまで頭の中で予行練習をしました。それにより、次に話す内容を大まかでも理解しながらスライドを進められるため何か途中で起きても落ち着いてプレゼンを進めることもできす。

また先輩からは、「オーディエンスを人と思うから緊張するんだよ。初めは植物だと思って語りかけるようにすると落ち着くよ」とのアドバイスを貰ったこともありました。緊張をほぐすには、やはり場数を踏むことで慣れてくることが一番ゆうこうな手段と感じます。

更に競合プレゼンやコンペの場を試合会場に臨むスポーツ選手と考えて、前述したように緊張感から高揚感へ変換するために妄想などで自己暗示をかけるなども試みました。いずれにせよ楽しめるような気持ちの切替で緊張感を解く工夫もコツの一つです。

伝達力を鍛える3つのトレーニング法

プレゼンを上達させる気軽に学べるプレゼンのトレーニング法を中心に3つ紹介します。

1. ストーリー要約で適切な伝え方を学ぶ

最近に読んだ書籍や記事、映画のストーリーを人に伝えることはプレゼンのトレーニングとしてお奨めです。ストーリーを的確にまとめて伝える要約力を鍛えてくれます。エレベーター・ピッチなど要点を絞って手短に伝える訓練にもなり、プレゼンのストーリーライン設定などをまとめる要約力が養えます。

2. 道案内のルート説明から聴衆側の視点を学ぶ

伝え方のとトレーニングとして、人に道を伝えることも適切な情報伝達のトレーニングになります。プレゼンとは相手の期待する目的地へ案内する行為と似ている部分があります。そのため、現在地からゴールに向けた適切な道案内の筋道はプレゼンの構成力にも役立ちます。ポイントは、相手の視点や視線を意識して目印となるポイント(要点)を伝えることで迷わさない道案内のストーリーを意識します。

3. Liveで会場の雰囲気を学ぶ

他の人のプレゼンテーションを拝聴することは非常に参考になります。昨今はオンライン中心の無料のセミナーやカンファレンスが多いいですが、人前のプレゼンを観ることで聴衆の立場でその場の空気作りのなど多くが学びとれます。やはりスピーチ慣れした人の演出方法などは生で聴いていてると多くの気づきが得られます。機会が有れば会場に出向いてその雰囲気を感じることをお奨めします。

まとめ

信頼構築のための手段として

最初は「話す」ことで精一杯になりがちで「伝える」為の工夫がおろそかになりがちです。実践を重ねる内に場の空気を読みながら柔軟なプレゼンスタイルが身に付いて行きます。

プレゼンテーションを例えるならば生演奏のように、オーディエンスの反応を見ながらプレゼンの流れを工夫することに試行錯誤を繰り返してきました。

その中でも特に時間管理には一番に気を付けて臨んできました。時間が足りなくなり手際の悪さを露出してしまうことは、信頼を損ねてしまうので避けるべきと考えます。やはり、時間内に質疑応答までスムースに進行できた場合、今後のプロジエクト進行へ良好な印象をつける場にもなります。時間管理を徹底して進めることは、信頼のプレゼンス獲得です。

お手本となるプレゼンマスターを探し、そこに近づけるよう舞台稽古のようにイメージトレーニングをしているといつの間にか緊張感も薄れて毎回の挑戦に集中しプレゼンを楽しめるようにもなります。本記事がプレゼン初心者の方々の少しでも参考になれば幸いです。

まとめ:【伝わるプレゼンの基本要素と実践テクニック 】
  • プレゼンは、受け手に対して価値ある情報や企画提案を納得して受け取って貰う伝達手段
  • 人前で「プレゼンテーションを演じる」俯瞰した自分を意識することでこで緊張を分散させる
  • プレゼンの基本の3要素は、「構成力(シナリオ設計)」、「伝達力(デリバリースキル)」、そして「演出力(プレゼンス醸成)
  • プレゼンは時間の制約があり、受け手が記憶出来る情報量も限られる
  • 記憶に残りプレゼンに勝つシナリオ構成は、映画で言えば練り込まれた脚本
  • 言語表現」だけでなく、「非言語」である聴覚情報などの話す速さや声のトーンと視覚情報である目配りやボディランゲージなどでが伝達行為を構成する
  • 理解に影響する言語表現と感情へ影響を及ぼす非言語を意識し矛盾しないように配慮
  • 話す内容だけでなく信頼できる経験豊かなパートナーであることを訴求することがビジネスでは肝要
  • プレゼンは、相手の期待やゴールへ適切に道案内

参考文献

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